お金の節約方法〜20代で貯金1,000万円を実現出来た3つの行動原則〜
(更新日:2021年10月22日)
貯金1,000万円は誰しもが一度は憧れる目標の一つです。
しかし、簡単に実現出来るなら誰も苦労はしない。
筆者もそう思っていました。入社1年目の頃は、貯金もゼロ円(その後の1年間で貯金出来た金額も微々たるものでした。
そんな状態から約3年で27歳の時に貯金1,000万円を実現しました。
達成後に経験者として感じたことが、『やはり簡単ではない。だけど、誰にでも実現出来る』
誰にでも出来ると考える理由は、再現性の高い3つのシンプルな行動原則に従うだけだからです。
今回の記事では、実際にゼロから貯金1,000万円を実現した20代サラリーマンの体験談も交えてこの3つの行動原則を解説します。
60点思考法

筆者が最初に意識したことは、節約をするのに完璧を目指さないということです。
なぜなら、貯金1,000万円は明日や明後日に達成出来る目標ではないからです。
つまり、長く継続出来る節約方法でないと意味がないのです。
そして、長く続けるためには簡単でなくてはならない。
これが筆者が貯金1,000万円を目指すために考えた末の結論でした。
筆者のこの考えを後押ししたのが、パレートの法則です。
パレートの法則とは、『世の中の全ての成果の8割は2割の作業から生まれている』というものです。
例えば、企業の利益の80%は優秀な社員20%から生まれているという表現にも使われていたりします。
つまり、20%頑張れば大事な部分の80%クリア出来る(逆に言えば残り80%をどれだけ頑張ってもプラスされる成果は微々たるもの)ということです。
この発想に感銘を受けて、100円や10円単位で完璧を目指すのは効率が悪いから、自分は60点でストレスフリーな貯金生活をしようと思ったのです。
なので筆者は『●●ポイントを最大限効率よく貯める方法』などには挑戦しませんでした。
ある程度学べば60点ぐらいの成果は簡単です。しかし、『最大限効率的』となると相応に時間をかけて勉強する必要があるので、忍耐強く取り組む覚悟も求められます。
最近は”お得情報”で溢れていますから、全部でベストな選択肢を取ろうとすれば疲れてしまいます。
情報収集を頑張って100点取るよりも、何も頑張らずに60点とる方が結局は貯金1,000万円に近づくというのが筆者のスタンスでした。
そして、それが功を奏したのか、貯金1,000万円を実現するのに苦労したことやストレスを感じたことは都度ありませんでした。
この気楽なスタンスが逆に、長期期間にわたりお金が増えていく流れを作ってくれたのだと後になってみて思っています。
収支を把握(マネーフォワード)
貯金をする上では、毎月いくらの収入があって、いくら使っているのかを大まかにでも把握しておくことが重要です。
なぜなら、貯金とは突然発生するマジックではなく、毎回の収支(収入ー支出)の余裕分が蓄積された結果だからです。
そして、どんな節約方法をとるにしても、毎月の数万円も把握できないのであれば1,000万円は無理です(まずモチベーションが続きません)。
しかし、家計簿を毎日つけるというのは貯金初心者にはかなり酷でしょう。
多くのサラリーマンや主婦の方は、日々の仕事や生活で忙しいですし、毎日の家計簿作業はストレスになり、長続きしないでしょうから。
筆者は1年目の後半から家計簿をつけていました(さすがに月末に残高を気にする生活はまずいと思っていたので)。
しかし、2ヶ月もすると後が続かなくなるのです。
3日分も溜まると思い出すのも大変だし、家計簿をつけるのも、貯金するのも嫌になるという悪循環でした。
(言い訳)出張もある週は、どうしても数日後につけるので面倒くさくなる。PCを開いて銀行口座を確認する単純作業も疲れている日には気が遠くなる重労働に変わる。
ゴンぎつね
という感じで簡単に挫折しました。
よく考えてみると几帳面ではない自分が、家計簿を毎日続ける前提にこそ無理があったのだと思います。
それから半年ほどは何もせず(貯金も出来ずに)の生活が続いたのですが、ある日同期がコンビニの買い物直後にアプリを開き何やら記入しているのが目に止まります。
それがマネーフォワードだったのです。
自分でも使い始めてビックリしたのが、自分がやることは買い物直後に支出カテゴリーを選んで金額を入力するだけというシンプルさ。
これなら毎回5秒で片付くので面倒くさい事は一切ありません。
そして、銀行口座・証券口座やクレジットカードとアプリを連携することもでき、毎月の収支を自動で把握して家計簿を作成してくれるというから衝撃的でした。
あの時の2ヶ月の気だるさは無意味だったのかと。
ここまでの機能がなんと無料です。
有料版(毎月500円)にすることで、支出分析グラフの作成・家計診断など機能をさらに充実させることも可能ですが、収支の大まかな把握が目的なので、まずは無料版で十分と思います。
家計簿は貯金生活の中でも一番面倒くさくてつまらない作業(しかし一番大切)です。
出来る事なら自動化しましょう。
仕組みを作る
理想的な貯金方法・節約術というのはズバリ15分の作業を1回だけ行えば、後は何もしなくても長期間効果が継続する仕組みです。
『15分の作業』を1回だけであれば誰でも頑張れますよね。
これが私の言う60点の具体的内容です。
そして、この60点(1回切りの15分の作業)をいくつか積み重ねることで自分は1,000万円の貯金を実現したので、誰にでも貯金1,000万は可能だと冒頭で申し上げたのです。
生活の満足度を落とさず節約する仕組み
今回は筆者が取り組んだ60点の仕組み作りのうち、『生活の満足度に一切影響しない』つまり『我慢』さえ必要なかったものを3つ紹介します。
楽天経済圏
楽天経済圏とは、自分の生活支出を楽天のサービスに置き換えていくというものです。
楽天は色々な事業を行なっていますが、特徴的なのが全サービス共通の楽天ポイントです。
楽天ポイントは1ポイント=1円として支払いに使えるので、実質的にはお金と同じ役割を果たします。
ポイントサービスは無数に存在しますが、楽天ポイントの良いところは、普通に生活しているだけで結構貯まることです。
筆者も以前(楽天経済圏など知らない頃)に空港までのバスを予約したらなぜか無料だったことがあります。確認すると楽天サイト経由でバス予約をしており、楽天ポイントで代金が支払われていたのです。
その時は、楽天ポイントが貯まっていたことも気づいていませんでした。それぐらい簡単に貯まっていきます。
楽天ポイントは楽天会員に登録(無料です)すれば勝手に貯まっていきます。
そして、楽天経済圏に効果的に参加するには無料の楽天カード等いくつか申し込みを行うだけで(所要時間: 15分、後は普通に生活していればポイントが貯まります)。
格安SIM
大手キャリア(docomo・au・softbank)の携帯電話を使っている人は、15分使って格安SIMに変えるだけで年間8万円程度節約できます。
なんせ相場は月額料金2,000円程度ですからね。携帯料金に毎月1万円払っている人なら年間10万円の節約になります。
しかも、別に大手キャリアだろうが格安SIMだろうが、通話やインターネットのサービスに大きな違いはありません。
筆者も2017年頃からLineモバイルを使っていましたが、大手キャリアと機能上の違いを感じることは都度なく、単純に毎月の支払いが安くなったので満足度がとても高い節約の一つでした。
この経験は関連記事でも紹介しています。
2020年以降は料金0円から契約可能な楽天モバイルが台頭しました。楽天モバイルは上述の楽天経済圏と相性が良く、楽天ポイントが貯まりやすくなるので、私は楽天モバイルを現在メインで使用しています。
そして、最近の端末であれば同じ携帯端末でSIMを2つ以上利用が出来ます。この特徴を活かして楽天モバイルをメインにmineoまたはLINEMO(Lineモバイルの後続ブランド)を組み合わせるのが節約の観点では最適な選択肢になってます。
ネット銀行
筆者は給与振込などメインの口座をSBIネット銀行にしています。
理由は簡単で三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行等のメガバンク よりも使い勝手も良い上に手数料などのコストが安いからです。
因みに筆者は、この4年間ATM手数料も送金手数料も一切払っていません。
この仕組みを作るのに必要なのも1回切りの15分の作業です。
そしてこの恩恵を受けるのに犠牲にした利便性や快適性は何もありません。
むしろ、利便性や快適性は以前よりも良くなりました。
正直メガバンク がネット銀行よりも優れている点は皆無です。メガバンク の銀行口座を使用し続ける経済的合理性はないです。
それでも多くの人がメガバンク や地銀を使い続けているのは、単純にこれらの大銀行がCMをバンバン打ってるため馴染み深いだけだと思います(そのCM代金は我々の手数料で賄われているのですが。。。)。
これは筆者の経験則ですが、筆者の周囲に若くして貯金1,000万円に到達している人でネット銀行を使用していない人はいません。
これはネット銀行のメリットもありますが、それ以上に金融リテラシーが身についてくれば、ネット銀行以外の口座をメインにしていることが逆に気持ち悪くなってくるのです。
下記の表はネット銀行とメガバンクを条件面で比較したものです。
ネット銀行 | メガバンク | |
ATM手数料 | 無料 | 220円 |
振込手数料 | 無料 | 220〜440円 |
普通金利 | 0.01% | 0.001% |
たまに、この勝敗結果を踏まえても三菱UFJとか三井住友銀行の安心性に対するコストだと言う人がいます(メガバンクで働いている友人とか)、デカさで安全をアピールするならSBI住信ネット銀行や楽天銀行も同じく大企業が運営しています。
加えて、銀行が安心なのは国がペイオフ制度で1,000万円まで預金を保護しているからです。
そして、日本国内の銀行であればどこもペイオフ制度の対象なので、安全性に違いは全くありません。
ネット銀行は調べればいくつか出てきますが、60点思考法で行けばSBIネット銀行と楽天銀行のどちらか又は両方を開いておけば大丈夫です。
年間50万円を貯金すると実現出来る世界
上の作業を全て実行すれば、毎月4万円ぐらいは収支プラスを上積み出来ると思います。
(筆者は関連記事で紹介した節約実施も合わせて年間80万円削っていました)
毎月4万円は年間にすると50万円ですから、これは大きいです。
仮に貯金ゼロ円の人が毎年50万円を貯金できたら、1000万円を貯めるのにどれくらい時間がかかるかを見てみましょう。
貯金だけの場合
貯金の場合は簡単です。
50万円×20年=1,000万円です。
インデックス投資を行う場合
今度はインデックス投資の相場である平均年利5%で運用するのに毎月4万円(年間48万円)積み立てるケースを想定してみます。
今度は14年4ヶ月で達成できました(約6年間の時間短縮)。
本ブログは経済的自由の実現がテーマで<節約>は要素の一つでしかありません。
<投資>も同じく重要な要素として本ブログでは取り扱っています。
余裕があれば投資も本ブログをきっかけに勉強してみてください(もちろん自分には節約だけで精一杯と言う人は節約優先でOKです)。
まとめ
貯金に我慢や根性は必要ありません。
むしろ根性や忍耐を必要とする節約は駄目な方法だと認識してください。
なぜなら、早晩無理が来るからです。
本日紹介した15分の作業を積み重ねるだけで、年間50万円を目指せる家計は作れるのです。
年間50万円を貯めることが出来るなら、14年〜20年で1,000万円は実現出来ます。
『なんだ結局そんなに時間かかるのかよ!』って思いますか?
ただ、今日1時間(慣れてなくても数時間)申し込み手続きに時間を割くだけで手に入る1,000万円なら欲しいと思いませんか。
さらに言うとこの60点の努力をした後には、別の世界(節約のコツ)が見えるようになっていると思います。
実際に、筆者が貯金1,000万円に要した時間は3年間でした。
初めの1歩を踏み出すのが一番難しいのです。歩き始めたら、途中で止まる方が難しいことに気づくはずです。
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