【VYM】連動するベンチマークについて学ぶ

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【本記事の要旨】
✔︎VYMはFTSE High Dividend Yield Indexに連動するETF
✔︎VYM成績はFTSE社の指数管理能力にも依拠している
✔︎バンガード社の功績により低コストで優良指数へアクセス可能

株価軟調な株式相場でも変わらずに増配してくれる高配当銘柄は非常に頼もしい存在です。その代表格とも言えるのがバンガード社が経費率0.06%という超低コストで提供するVYMです。

投資信託やETFは、ファンドマネージャーが自らの戦略で銘柄選定や入れ替えを行うもの(いわゆるアクティブファンド)と特定の株価指数に連動することを目指すパッシブファンドに大別されます。

VYMの場合は後者のパッシブファンドに属するタイプのETFになります。既存の株価指数に連動するように管理するのが主な仕事なので、バンガード社の社員の優秀さによりパフォーマンスが左右される物ではありません。指数を正確にトラックするという基本実務をこなせる人であれば経験豊富なマネージャーでも新卒社員でも同じ結果になります(これが低コストで提供できる理由の一つ

それではVYMのパフォーマンスが何に依拠しているのかと言えば、連動するベンチマーク(FTSE High Dividend Yield Index)の内容です。パッシブファンドに投資する際には、過去のリターン実績だけではなく連動するベンチマークの内容(ルール)も理解しておくことが重要です(←これはインデックスの提供元であるFTSEも推奨しているところです)。

過去の実績は過去のものでしかありません。将来も同じような成績を残すかは別問題です(たまたま銘柄に都合の良い環境で設立されて、その幸運が続いているだけかも)。そこで、連動するベンチマークの方針を自分で確認して、今後も同じような成績を残せそうだと自分自身で思えることが大切です

私がVYM(400万円以上投資中)に好んで投資しているのは、単にトラックレコードが素晴らしいということだけではなく、ベンチマークの方針に共感しているからです

■本記事を書いている人
✅Twitter(@gonfox21)でも情報発信
✅20代で金融資産4,300万円達成
✅米国ETFで資産運用(SPYDVYMSCHDHDV

FTSEとはどんな会社なのか(歴史・株主構成・主要事業)

上述の通り、VYMが連動するベンチマークを開発した会社です。FTSE(正式名称:FTSE International Limited)は1995年にFinancial Timesの子会社(当時)とロンドン証券取引所(London Stock Exchange)の合弁会社としてロンドンに設立された英国の指数開発会社です。

現在はロンドン証券取引所の完全子会社となっています。米国のモルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)と共に世界の指数開発市場を牽引しています。

主要事業は既出の通り、指数開発です。パッシブファンドのほとんどがFTSEまたはMSCIの開発した指数にライセンス料を支払って、これらのベンチマークに連動する投資信託またはETFを組成しています。代表的な指数としては世界株式時価総額のほとんどをカバーするFTSE Global All Cap Indexなどです。このIndexは、楽天・全世界株式インデックスファンドSBI・V・全世界株式インデックスファンドなど日本でも市民権を得るインデックスファンドがベンチマークとして利用しています。

市場全体を丸ごと保有する』という哲学が資産運用の理論的最適解として経済学的なお墨付き(ノーベル経済学賞の授与)を得たことがインデックス投資の飛躍のきっかけとなりましたが、ここまで普及したのはFTSEやMSCIが具体的な指数を(具体的手段)を金融業界に提供したことも大きいです

そして、VYMはそんなFTSE社が開発した株式指数の一つであるFTSE High Dividend Yield Indexに連動することをバンガード社が目指すETFなのです。

INDEX(指数)はどのような形で利用されているのか

資産運用会社が投資信託やETFの商品開発に利用するという用途もありますが、それ以外にも投資家が自分の運用成績が優れているのか否かを判断するための指標としても機能しています。例えば、年間10%のリターンを上げても比較対象となる指標が+15%であれば、その投資は一般的に失敗とみなされます。また、反対に▲5%とマイナスリターンであったとしても、比較対象が▲10%であれば優秀な成績だったのだと判断することができます。

【VYM】FTSE High Dividend Yield Indexとは

FTSE High Dividend Yield Indexは、FTSE USA All Cap Index(米国市場全体)を構成する銘柄から配当利回りが市場平均を上回る銘柄を時価総額でウェイトづけして指数化したベンチマークです。

噛み砕いて言うと『米国株式市場に上場している株式のうち、配当利回りが平均より低い銘柄を取り除いて、残った”高配当”銘柄だけのインデックスを作ってみたよ』ということです。FTSE USA All Cap Indexが米国市場全体を網羅するインデックスなので、そこから配当利回りの基準で派生したFTSE High Dividend Yield Indexはインデックス投資の哲学に最も近い米国高配当ベンチマークと言えるのではないかと個人的には考えております

市場平均インデックスに最も近い高配当ベンチマークに連動している』これが、私がVYMは将来に渡って過去同様に素晴らしい成果を残してくれる可能性が高いのではないかと期待している理由です。連動しているベンチマークのシンプルさ、分かりやすさが投資への手触り感を高めてくれます。世界中で稼ぐ米国全体としての配当創出能力は私が生きている間は揺るがないだろうと思っているので、そこに分かりやすく賭けることができる単純明快なベンチマークが私にとってはFTSE High Dividend Yield Indexなのです。

指数のメンテナンスについて

FTSE High Dividend Yield Indexは、対象銘柄の向こう1年間の配当金予測に基づき足元株価に対して配当利回りを算出の上で実際に指数に組み込む銘柄を決定しています(大体400銘柄がピックアップされることになります)。この構成銘柄の見直しを年に1回実施しています。そして、四半期毎に組み込み銘柄の点検を行い、配当金がゼロになっている(もしくは向こう1年間にわたり配当が停止されると予測される)銘柄があれば取り除かれます。また、派生元のインデックスであるFTSE USA All Cap Indexから銘柄が外された場合にも取り除かれるルールになっています。

VYMのベンチマークへのトラッキング精度について

インデックスが優れていても、私たちが実際にエクスポージャーを持てるかは連動する投資信託やETFの存在有無にかかっています。また、仮に存在していたとしても、上手にインデックスの動きについていけない(トラッキングエラーが大きい)とインデックスの成績は絵に描いた餅です

私たちが想定通りに指数へのエクスポージャーを持てているかの判断には、VYMのベンチマークからの乖離率を確認する必要があります

VYM-Benchmark
出典:investor.vangurad.com

VYMは経費率である0.06%の分だけベンチマークから劣後するのが通常想定される動きです。ここからの誤差が小さいほどトラッキング能力が高いといえます。そして、VYM(NAV)の乖離率は想定の範囲に高い精度で収まっています。つまり、VYMの運用は非常にうまくいっている(バンガード社は目標とするベンチマークを適切にトラックできている)と言えると思います

バンガード社は口だけじゃなく、有言実行に恥じない運用実績を残しています。それゆえに、投資家からの指数運用の担い手としての信頼も厚い(コンセプトを信じてもらえる)のだと思います。

パッシブファンドのリスク(優良指数と優良運用会社のありがたみ)

VYMが投資家の期待するポートフォリオへのエクスポージャーを実現できるかは、FTSE社がベンチマークをコンセプト通りにきちんと管理できているか、バンガード社がきちんとベンチマークをトラックできているか次第です

つまり、私たちがVYMに投資を行う際は『市場リスク』に加えて、FTSEの指数管理能力およびバンガード社のトラッキング能力という『人為的リスク』も負っているということです。

投資で『市場リスク(経済の成長・後退)』の恩恵をきちんと受けるためには、『人為的リスク』を可能な限りゼロに近づけることが望ましいです。銀行が借入人の信用力や実行能力を調査・精査するように(難しい言葉でDue diligenceと言います)、個人投資家である我々も投資対象についてはコンセプトの実現を妨げる『リスクの所在』および『そのリスクの許容範囲』について吟味する必要があります

VYMの『人為的リスク』の所在は、FTSE社とバンガード社(もっと言うと、その中の社員)にあります。FTSE社は英国の金融インフラと不可分一体の存在として英国の規制•監督を受ける立場(詳細はこちら)であり、バンガード社は世界三大資産運用会社の一角を占め、パッシブファンドの運用実績も世界トップクラスです。以上を以て、私はこのVYMにおける『人為的リスク』を受け入れています。実務能力に優れる人材が集まる土壌(ex.給与水準、ステータス)や善管注意義務の遵守意識動が十二分に働くだけの社会的地位を得て社員が働いていることが具体的な理由です。

筆者
筆者

仕事でも投資でも、高い能力とコンプライアンス意識(および誠実さ)を持ち合わせていると客観的に証明できる組織や社員とお付き合いしたい。

そして、FTSEやバンガード社が同業他社に比べて圧倒的に恵まれているのはこれまでの歴史(実績)に立脚した顧客との信頼関係です。FTSEは広い顧客基盤からライセンス料を稼ぐことができますし、バンガード社は圧倒的な集客能力(運用資産の規模)により手数料を稼ぐことができます。

ライセンス事業や資産運用業務は、顧客の人数に比例して人件費や運用経費が増えていくものではありません。それゆえに、取引相手が増えれば増えるほど手数料を下げる余地ができます(これが金融業界における圧倒的強者の強み)。そして、実際にバンガード社は顧客還元を通じて私たちにも恩恵の一部を分配してくれています。それゆえに、私たちはFTSE High Dividend Yield Indexという一流の指数に対して経費率0.06%という破格の低コストでエクスポージャーを持つことができるのです

私はコンセプトだけでなく、そのコンセプトを具体化する組織や人の実務能力についても信頼に足るかを意識して銘柄選びをしています。そうした意味でもVYMは気持ちよくポートフォリオに組み込むことができています。

パッシブファンドを選ぶ際は、連動対象であるベンチマークの中身や管理責任元の信頼性および運用元の実務能力にまで目を向けてみると投資信託(またはETF)の目利きに対しての感覚が磨かれるかもしれません。そして、大切なお金を不必要なリスクに晒すことが減ると思います。

第2弾として、SPYDのベンチマークについてはこちらで、第3弾としてHDVについてはこちらで記事にしています。そして、第4弾は間違いなくVYMの最大のライバルであるSCHDについてまとめています。

筆者
筆者

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