今回の記事は、『毎月5万円の配当金生活を米国高配当株ETFであるHDVで実現する』がテーマです。
HDVへの一括投資で運用期間なく毎月5万円の配当金生活をスタートするには、約1,680万円の投資元本が必要になります。
しかし、『時間(=増配)』および『複利』を味方につけることで必要な投資元本を大きく減らせるというのが今回の主題です。
具体的な計算を元にシミュレーションした結果を余すことなく、解説します。
因みに今回は『月5万円の配当金生活を目指す』シリーズの第2弾です。バックナンバーは本記事の後半にリンクを載せております。HDV配当生活には注意点もあるので、ぜひ最後まで読んで参考として頂けると幸いです。
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【HDV配当金】前提となる平均配当利回り及び増配率
計算前提となるHDVの平均配当利回りは3.57%、増配率は7.92%を採用します。この数字については次の記事で詳細を書いています。
HDVは配当利回りが3.0%代後半の米国高配当株ETFですが、安定した右肩上がりの増配曲線を特徴としております。この特徴を活かして長期運用を行うと、初期投資元本に対しては15年目には10%を超え、30年目には約33%の超高配当になります

【HDV配当金】毎月5万円到達に必要な投資元本
配当再投資をしない場合
『配当再投資しない』というのは、毎月5万円(年間60万円)を達成するまでの間の配当金はHDVの買い増しにではなく、生活支出や趣味に充当するスタイルということです。
400万円✖️15.19%(上述の増配シミュレーション20年目)=60万円(年間)での達成になります。
そして、この20年間で受け取る配当金合計は約648万円です。配当金が毎月5万円まで育つのを待ちながら、この金額が自由に使えます。さらに、30年後では、配当金合計は約1,594万円まで膨らみます。
また、HDVに400万円を一括投資した場合、毎月の配当収入の成長過程は以下の通りです。
『投資元本400万円に対して648万円を貰いながら、配当金のなる木を育てる投資戦略』こう総括すると、なかなかに夢のある投資戦略ですが、留意点もあります。
(過去記事参照)毎月5万円の配当金生活を20年後に送るのに必要な投資元本は、VYMの場合でも400万円という検証結果でした。平均配当利回りがVYMよりも高いHDVはもっと投資元本が少なくても済むという結果を期待したのですが、そうはなりませんでした。
この点は後述のHDVの弱みを踏まえた時に、少し気になるポイントです。
配当再投資をする場合
配当再投資を行い、『複利』の力を味方につけることで、毎月5万円の配当金生活を20年後に送るために必要な投資元本を370万円まで減らすことが出来ます。
『時間(増配)』も『複利』もない前提では約1,680万円の投資元本が必要だったことを考えると、庶民でも現実的に手が届く水準になってきました。

【HDV】配当金生活の注意点
HDV配当金生活の注意点として、20年目以降の配当利回りはVYMに逆転され、株価成長を含めたトータルリターンではVYMに大きく劣後する弱点があります。
トータルリターンでVYMに劣後する
HDVはVYMよりも配当利回りが高く、より少ない投資元本でも毎月5万円の配当生活を実現することが可能です。しかし、HDVに集中投資するデメリットとしてはトータルリターンがVYMに大きく劣後する点です。
HDVもこれまで株価は右肩上がりで成長しており、配当生活と相性が良い銘柄ではありますが、資産形成効率が同系統のVYMに劣ることは理解しておくべきです。

長期的には配当利回りでVYMに劣後する
平均配当利回りはHDVが3.57%とVYMの3.12%よりも高い水準です。従い、投資元本を投下後しばらくはHDVの配当金の方が多いです。
しかし、増配率が長期的には大きくな役割を果たします。この増配率はVYMが平均8.7%とHDVの平均7.12%に対して大きいので、年数が経てば配当利回りの差も小さくなり、やがてVYMが逆転します。
このVYMがHDVの配当利回りを逆転する節目が大体20年目頃です。
【HDV】配当金シミュレーション考察まとめ
『20年後の毎月5万円』を確保するのが投資目的だとすると、HDVとVYMでは達成に必要な投資元本に大差がないことが分かりました。
基本的にトータルリターンでは、VYMがHDVよりも優秀な実績を収めています。今回の検証結果を踏まえると、投資目的が20年後の配当金であるならば、VYMの方がベターな選択肢であると思います。
これはHDVがVYMに劣るということではなく、『20年目以降の配当金最大化』という投資目的にはHDVよりもVYMの方が手段として合致してるという意味です。
因みに、私はHDVにもVYMにも投資中です。
HDVの強みをより深く知りたい方は、こちらの記事をお読みください。
最後に
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