(2022年12月13日更新)
現在までに米国高配当ETFで約1,900万円運用しています。その中でもHDVは私のポートフォリオの中で重要な地位を占めています。HDVの平均配当利回りは3.5%前後という水準で緩やかな増配が期待できる米国高配当ETFです。増配に大きな期待はできないけれども4.0-5.0%程度の配当利回りを確保できるSPYDと配当利回りは3.0%前後だけど安定した力強い増配が魅力のVYMの中間的な特徴を持っています。
本記事は、自分の保有するHDVの保有年数が長くなるにつれて、投資元本に対する配当利回りがどのように成長していくのかの見通しをモニタリングしていく目的で書いています(四半期毎更新予定)。私のように増配期待でHDVを保有されている方のモニタリング用ページとして役に立てれば幸いです。
HDVの増配記録(2011-2022)
おさらいですが、HDVの増配傾向は以下図表から読み取れるとおり比較的安定しております。配当金は10年間で約1.7倍に成長しています。直近9年間の平均増配率は6.14%となっています。2016年と2021年の2回減配をこれまでに記録しています。後述詳細の通り、2022年は無事に増配で過去最高を更新しています。

最大減配率 | 最大増配率 | 平均 増配率(*) |
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2016年 | ▲6.25% | 2015年 | 17.55% | 6.11% | |
(*)直近10年間(2013-2022) |
【2022年】四半期増減配の最新状況

HDVは2021年は減配着地となったことに加えて、2022年も第1四半期、第2四半期と減配が続いたことから配当金の安定度について一抹の不安が感じられました。しかし、第3四半期で前年同月比+61.1%と大増配となりました。また、直近の第4四半期は前年比8.90%増配で締めくくったことで通年でも5.92%の前年比増配で着地です。この結果、2022年配当金実績$3.715618は過去最高を記録です。
HDVの5年経過毎の期待配当利回り
*以下シミュレーションは2021年時点です。2022年実績を加味した直近10年の増配率は約6.11%となります(また更新します)。
HDVの直近9年の増配率6.14%を使って以下3つのケースで、それぞれ配当利回りがどのように成長していくかをシミュレーションした結果が次の通りです。増配率6.14%は、約12年で配当金を2倍にする数字になります。なお、毎年安定的に増配している実績を持つVYMと比較するとHDVは冒頭で見た通り増減配にムラがあるのでシミュレーションの精度で劣後する可能性が高い点はご留意ください。
【HDV】配当利回り3.0%で取得
HDVを配当利回り3.0%前後で保有できれば、約10年で節目となる5%を超えてきます。20年以上となれば取得簿価に対して配当利回りが10%という水準も目前です。

【HDV】配当利回り3.5%で取得
3.5%の配当利回りで取得した場合を考えてみましょう。3.0%のケースとの比較では30年後の利回り差は19.70-16.89=2.81%となります。これは運用資産が1,000万円だとすると年間の配当金で28万円程度の差となる計算です。

【HDV】配当利回り4.0%で取得
4.0%の配当利回りで取得した場合を考えてみましょう。3.0%のケースとの比較では30年後の利回り差は22.52-16.89=5.63%となります。これは運用資産が1,000万円だとすると年間の配当金で56万円程度の差となる計算です。なお、配当利回りが5.0%を超えるのは5年後の計算であり、配当利回り3.0%で取得する場合よりも達成速度は2倍となるシミュレーション結果となりました。

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HDVに関心がある方向けには以下の記事も書いております。
HDVは世界有数のブラックロック社が運用する財務内容が良好な約80銘柄の精鋭からなる高配当ETFということまでは広く理解されているところです。信用のブラックロックの旗本に人気がある訳ですが、このETFはパッシブファンドであります。その事実が意味するところはHDVの実力はブラックロック社というよりも連動するベンチマークの内容次第ということです。
このベンチマークはモーニングスター社に考案され管理されています。つまり、HDVの投資家はこの指数について深く理解しておくべきです。この指数はモーニングスター社のアナリストの分析による定性評価の影響を強く受ける内容となっておりVYMやSPYDと比較するとアクティブファンド的な要素が強いものとなっています。
また、HDVを配当金生活の柱に据えたいと考えている方向けには上の記事で直接的なシミュレーションをしています。また、HDVの基本的な概要について復習をという方には以下の記事で基本事項をまとめています。

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