さて、9月と言えば四半期に一度の米国高配当株ETFの配当金祭りです。VYMもSPYDに続き今月支払予定の配当金額が確定しました。
2021年9月期配当金(VYM)
今回発表された配当金は$0.7488となり昨年同月の$0.7053を約6.2%上回りました。これで今年計3回の累計配当金額は$2.1575となります。
昨年の同時点での累計配当金額は$2.0965だったので、現時点では昨年に対して2.9%の増配基調となっています。

配当金推移(2009-2021)
VYMはリーマンショックの影響が出た2010年以降は10年連続で増配着地しています。昨年は第1四半期と第3四半期はコロナショックの影響から減配に転じましたが、通期では何とか増配を維持しました。
今年も現在時点では増配基調で来ていますが、コロナ前よりは増配の勢いが弱まっていますね。

VYMは2021年も通年で増配となるのか
VYMが最終的に11年連続での増配となるためには、12月期の配当金で$0.7486以上が必要です。
この数字に現実味があるかですが、「大丈夫と思うけど絶対安心ではない」との印象です。
2013 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 |
$0.532 | $0.562 | $0.599 | $0.667 | $0.6431 | $0.7388 | $0.77916 | $0.8096 |
最後の配当金が2018年以前の水準だと$0.7486に届かないので、2021年は通期だと減配着地になってしまいます。
今年も昨年比に対する増配幅も僅か2.9%と楽な展開ではなく、今回の配当金額も2019年9月の金額と比較すると▲4.8%なので、コロナ前と比べて決して順調ではないと思います。
仮に今回の再現として、12月の配当金が2019年同月に対して▲4.8%となった場合は、$0.734となりますのでVYMは残念ながら通気では減配着地となります。
最後の配当金がコロナ前水準に対して数%の減配となるのは、突拍子もない話ではないと思います。
「大幅な増配はどちらにしても見込めない」との保守的な見方で、2021年12月は運よく昨年同月時点と同じ$0.8096だとすると、2021年通期での増配率は僅か2%程度です。
まとめ
VYMは現時点で昨年対比で2.9%の増配基調に来ており、11年連続の増配着地は視野に捉えています。しかし、その増配部分は決して厚みがあるとは言えないので、減配着地の可能性は相応にあるというのが個人的な見解です。
仮に、増配着地であっても大きな増配は見込めないのではと危惧してます。
(自分も危惧といいつつ)マーケットも忘れてそうですが、冷静にコロナ問題が未解決であることを踏まえれば、増配だけでも感謝しなければいけないのかもしれませんね。
SPYDの2021年9月期の配当金実績はこちらです(通期での予想もしてます)。
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