2022年3月もわたしのポートフォリオの主要銘柄であるSPYD・VYM・SCHD・HDVの第3四半期の配当金が出揃いました。全銘柄が前年同月比で無事に増配してくれる結果になりました。私は資産運用においては将来予測の計算が立ちやすいことを最重視しているので右肩上がりの増配には毎度ながら感謝です。
配当収入の推移

これまで着実に保有数を増やしてきたことに加えて全銘柄増配したこともあり(VYMの増配実績)、前年同月比で約70%増と好調でした。具体的な配当金額としては$1435.90(約20万円)です。ひと月あたりでは6-7万円という規模感になります。配当金は全て即日再投資に回しているので、日常生活の選択肢に大きな影響はありません。しかし、これが毎月の総支出を賄う水準になればFinancial Independenceの実現に至りますし、総支出+αの状態となれば普通に生きていれば勝手にお金が自己増殖していく流れになります。次元は全く異なりますが、富裕層がお金を使っても使っても減らない(むしろ増えていく)というのと同じような状態です。
私が目指す究極の形はこれです。人間は文明社会を築き、寿命は伸び、物質的な豊かさを手に入れました。しかし、その代償として自然状態では本来持っていた『自由』や『時間』に対しての支配権を失いました。社会を成り立たせる根幹にあるもの、その一つが『労働』です。そして、労働は大多数にとって義務であり、1日(ひいては人生)の時間の最も大きなウェイトを占めます。Financial Independenceを実現することができれば、この時間の使い方に大きな強制的制限を課していた労働が義務ではなく権利になります。
労働の義務から権利への昇格は時間に対する支配権の回復であり、選択肢の強化です。人生において選択肢を広く持つことは、(1)望む人生を送ることができる確率を高める(2)不幸や災いに対する防衛能力の強化、に繋がります。
例えば、フルタイムの仕事についていては挑戦できない、かつ、挑戦できたとして望む結果を得られる可能性は極めて限定的というチャンスが目の前にあったとします。全てが理想通りに進めば、あなたの人生はベストと呼ぶにふさわしいものにいっぺんするチャンス。心情的には挑戦したくても、圧倒的大多数が二の足を踏む、そして諦めるという結末を迎えるのではないでしょうか(諦めるは、行動しない、そもそも考えない、つまり何もしないと読み替えても良い)。
人生には大小様々なチャンスが訪れます。しかし、人生のターニングポイントと呼べるような大チャンスは数えるほどしかないでしょう。そして、最も重要なのはチャンスは訪れた時にはすでに命運は決まっているということです。『チャンスが自分のところに来た!さて、準備しよう』と思った時には遅いです。チャンスが実を結ぶ”可能性”があるのはその時点で準備ができている人だけです。
この準備の一つがFinancial Independence(経済的自由)だと私は考えています。ここで導かれる結論の一つは、FIは労働をやめてやりたいことが明確にある人だけではなく、自分の理想や目標などが不明確な人においても目指すべきものということです。なぜなら、上述の通り、やりたいことが見つかった時に掴めるポジションを確保できていない人には可能性がないからです。
このFIが重要だという理屈は、勉強や就職活動など明らかに人生をアンカリングするようなイベントに対しては、とりあえずでも真剣に取り組んでおくべきという発想と同じです。予測不可能な人生という宿命を与えられた人間にとって、可能な限り選択肢を広げておくことが予測不可能なイベントの連続の中で常に最善手をとるために有効な戦略になります。選択肢を多く持つ人ほど、人生の重要な場面でその成功が運に左右される余地を減らすことができます(期待通りの成果が得やすくなる)。それが挑戦のハードルを下げることにもなり、これがまた人生の成功の確率を高めるという好循環を生みます。
私にとっての配当収入は、こうした選択肢を広げる手段の一つです。そして、私にとって選択肢の広がり具合が明確に可視化できるというのもポイントが高いです。選択肢は抽象的に増えてきていると感じるだけでは駄目で、言語化できるレベルの具体性を持って初めて意味があるからです(生き方にポジティブに影響して初めてお金は価値を持ちます)。
現状は6-7万円なので人生を一変させるほどの選択肢の獲得には至っていないですが、数年以内に毎月20万円程度を確保するのが私の目標です。
累計配当収入(配当再投資を愚直に継続中)

2022年9月時点での配当収入累計は$8,548.50となります。足元の為替(1$=144円)では約123万円になります。形式的には節目である100万円を突破です。
しかし、相場感から著しく外れた円安による円建評価の増加は、本質的な価値の増加ではなく円購買力の減少にすぎない(米ドル建の残高増加が理由ではない円建評価の上昇は意味がない)と考えているので円建では1$=115円で評価することとします。すると$8,548.50は約98万円です。
累計配当収入の節目である100万円まで、実質的にもあともう一歩です。
最後に
FIはコスパの良い努力です。勉強や就職活動、スポーツなどは競合がいるので絶対的な努力も相対的に劣っていれば報われない可能性があります(たいてい年齢制限もあるのでペースも強制されます)。一方で、FIの努力の価値は周りに影響されません。また、勉強やスポーツなどと違い抜きん出た能力や成果は必要ありません。勉強やスポーツにおいて平均的では成功することは至難ですが、FIの重要なパラメーターになる経済力や生活力においては平均的であればFIを目指す上で何の支障もありません。
FIは他の社会的に認知される目標よりも自分のペースでコツコツと努力を続ければ報われる蓋然性が格段に高いです。
FIの達成には様々なルートがあるので、ぜひ自分の考えや人生に馴染む手段を見つけて取り組んでみてはいかがでしょうか。選択肢を広げておいて困ることはないです。
その形を探る上での参考情報の一つとして、このブログがお役に立てていれば幸いです。配当収入報告では、執筆しながら思いついた配当投資や資産運用全般のあれやこれやについて綴っています。配当収入の規模拡大=選択肢の成長・増加に関しても実体験をもとに気づいたことなど今後も共有できたら良いなと思っています。

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