2022年12月を迎えて、今年最後の配当金がSPYD・VYM・SCHD・HDVからやってきました。相場全体としては、不安定な一年でしたが、これらの銘柄は前年比で無事に増配してくれる結果になりました。私は資産運用においては将来予測の計算が立ちやすいことを最重視しているので右肩上がりの増配には毎度ながら感謝です。
この結果を受けて、2022年が配当収入観点でどのような一年であったかを締めくくりたいと思います。
配当収入の推移

12月の配当金収入は合計で$1,657.93でした。現在の為替($132)で換算すると約22万円ですね。私のポートフォリオは四半期に一度のペースで配当金が出ますので1ヶ月あたりに換算すると5.5万円程度になります。
年間合計では$5,506.45(約75万円)を受け取っています。冒頭に記載したとおり、VYM、SPYD、HDV、SCHDの全銘柄が着実に増配してくれたことが非常に大きい一年でした。そのおかげもあり、前年比でポートフォリオからの配当金収入は50%以上も成長しました。
今年はSPYDがよく頑張った。また、13.85%増と毎年2桁ペースで増配をしてくれるSCHDが頼もしいです。
2021 | 2022 | 成長率 | |
3月 | $986.39 | $1,237.80 | +25.49% |
6月 | $867.67 | $1,174.82 | +35.40% |
9月 | $1,435.90 | $1,435.90 | +70.02% |
12月 | $1,657.93 | $1,657.93 | +81.35% |
通年 | $3,612.83 | $5,506.45 | +52.41% |
配当金収入は投資元本の積み上げと増配による農耕型の資産運用です。成果が分かりやすいのでベンチマークとして機能しやすいと感じています。例えば、毎月5万円、10万円、15万円、20万円という節目を迎えるタイミングで人生に変化を与える習慣や挑戦を組み込むと良いと私は考えています。
月1回は高級レストランで食事するなどの習慣でもいいですし、英会話などの習い事(自己投資)でもよいかもしれませんね。お金はモノやサービスへの交換を通じて人生の充実度を上げるために存在するので、例に挙げた目的と結びついた際の分かりやすさが配当金の魅力であると私は思います。
累計配当収入(配当再投資を愚直に継続中)

累計の配当金収入が$10,206.44となりました。1$=¥115で計算すると約117万円になります。
節目の一つと考えていた100万円を突破しました!現在の為替水準130-150円で評価してよければ夏頃から超えていたのですが、私は基本的に明らかに標準を超えた短期的な為替益が乗ったモノを評価しても仕方ないと考えているので、1$=¥115を基準にしてこの時を待っていました。
次は300、500、1,000万円の壁にチャレンジしていこうと思います。
最後に(配当投資が流行し始めていることに関して)
最近は投資対象地域や特性の枠を超えて配当金投資の人気が高まっていると感じます。私自身も米国高配当投資というカテゴリーで資産運用をしています。しかし、S&P500や全世界株式など実績も理論の土台も綺麗に整っているインデックス投資に比べると高配当投資はハードルが一段も二段も高い投資方法になります。
高配当投資の注意点①(目的は明確でないとただ非効率)
資産形成期における配当金が活きやすいのは、人生設計(いつ・何に・お金をかけるか)が綿密であり、キャッシュフローのコントロールに魅力を感じる人です。配当金は課税頻度が増えることで複利運用に回せる残高が減少するので、配当金を出さないインデックスファンドなどと比べると投資効率の観点では理論上は不利です。
(合理性を重んじるのであれば)このデメリットと引き換えに何を得るのかという観点は持ちたいところです。
高配当投資の注意点②(理解することが多い=罠にかかりやすい)
高配当投資に限らずですが、インデックス投資という基本から外れると理解しておくべきこと、判断しなければいけないことが多くなります。相場感覚もよりシビアに求められます。
例えば、iPhoneやiPadが欲しいかと尋ねられたら、大抵の人は欲しいと答えると思います。iPhoneやiPadには価値があると多くの人は考えるからですね。しかし、30万円や50万円の値札がついていたら買いますか?
普通に考えたら買わないと思います。ここで何が起きているかを考えると、私たちは購入をする際に価値と価格を天秤にかけて購入が妥当かを判断しているのです。私が何を言いたいかというと『普段の買い物でも色々な要素を総合的に判断して購入判断をしてますよね』ということです。
”総合的な判断”というのがポイントです。iPhoneやiPadというシンプルなモノを例にしましたが、金融商品の場合は、価値や価格だけでなく勘案しなくてはいけない要素は遥かに多いです。
それにも関わらず、配当利回りと過去数年のチャートだけを見て購入判断をしている人がたくさんいるように思います。率直にいうと、個人的には危うく見えます。
考慮すべきことが考慮できていないと失敗します。そして、高配当投資は考慮すべきことが多い分だけ回避しなければならない罠も多い投資方法になります。罠に嵌った人は黙って消えていくだけなので、この高配当投資と罠の歴史は繰り返されています。
まとめ
日本において配当投資というのは黎明期だと思います(そもそも、インデックス投資を含めて投資自体が黎明期だと私は考えていますが)。
正直に申し上げて、私自身も試行錯誤をしながらの資産運用ですし、(それを見せないだけで)信頼を勝ち得て情報発信をされているインフルエンサーの方々も試行錯誤しているのではと思います。個人的に気になるのは、『みんながやっている』や『SNSやYoutubeで話題になっている』や『あの●●さんも投資している』というのを拠り所に高配当投資をしている人が多いように感じることです。
みんながやっていること、凄そうに見えるあの人もやってるというのは、あなたの投資内容が報われる可能性を1%も向上させません。
リスクとリターン、仕事の成果(=年収)と職責。これらが表裏一体なのと同じく資産運用の成功と『自分で考える(結果責任を負う)』ことには因果関係があると私は思います。
自分の力で面倒なプロセス(調べる、理解する、考える、判断する)を経ている人だけが、自分の間違いに気づけるし軌道修正もできます。資産運用は常に軌道修正が求められる世界です。この基本原理が比較的緩いのがインデックス投資ですが、それでもこの理屈の例外ではないと思います。
高配当投資は、なおさらこの理屈がより強く働く投資領域です。表面的な印象より遥かに難しい世界です。自分で考えることと他人の意見に耳を閉ざすことは違うし、他人の意見を参考にすることと鵜呑みにすることもまた違う。
こうした似て非なる行動の線引きを含めて、自分の頭で考え理解できる人でないと高配当投資は難しい。インデックス投資という基本から始めて、投資の基本原理を学んで資産運用について悩むことに慣れた人が高配当投資にチャレンジしてみるのが良いと個人的には思う(インデックス投資が簡単であるとか初心者向けとかではなく、基本が詰まった素晴らしい投資方法ということ)。
階段を一足飛びに飛び越えることの快感はありつつも、長い目でみたら一段づつ上がる方が良いと思う。ちなみに、私が高配当投資に着手するまでには投資開始から4、5年がかかっています。

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