2022年2月1日の楽天証券の発表(楽天カード積立還元率の内容変更/楽天キャッシュ決済積立の開始)が投資家を動揺・混乱させています。
楽天証券のホームページで発表を見ても、複雑でよく分かりません。以下3つの発表がごちゃ混ぜになってるので、『結局、じぶんの場合はポイント還元率はどれぐらい下がるの?』というのが分かりづらいんですよね。
そして、一番衝撃の大きかった『楽天カード積立還元率が1.0%から0.2%に下がる』という点だけが悪目立ちして、投資家を不安にさせてます。
大きく分けると、インデックス投資家とレバナス投資家で制度変更の影響の受け方が違います。そして、積立金額にも応じてポイント還元率が変わってきます。
以下の通り分類すると99%の方は網羅できると思うので、ケース別に獲得できるポイントが、どれぐらい減る(増える)のかをまとめました。
本記事は以下の記事でまとめた論点を踏まえた時に、『結局ポイントどうなる』に焦点を当てたものです。本記事は簡潔にしたいので、楽天キャッシュ決済積立制度などは以下記事で理解している前提です。
なお、結論としては①のインデックス投資家(積立金額5万円以下)が一番被害を受けますが、それでも改悪後の獲得ポイントはSBI証券と同じです。
それ以外の②〜④に該当する人は、楽天証券の方がSBI証券よりも毎月積立からもらえるポイントが実は引き続き多いです(⇦この結論は意外にも認識されてないので、判断材料として皆さんに認識して欲しい)。
【還元ポイント数】インデックス投資家(積立金額5万円以下)
残念ながら、還元ポイント数は2023年以降減ります。(積立金額が5万円とすると)改悪前との比較では年間で3,000ポイント(6,000P⇨3,000P)少ない計算です。
楽天カード積立還元率(1.0%→0.2%)の影響を受けるので、2022年6月利用開始予定の楽天キャッシュ決済積立に切り替えるのが具体的なアクションになります。その前提で、もらえるポイントの詳細が以下の通りです。
2022年8月から2022年12月(楽天キャッシュ決済積立キャンペーン)
この期間は楽天キャッシュ決済積立でキャンペーンが実施されます(還元率1.0%)。つまり、これまでと獲得ポイントに変更はありません。
5万円✖︎1.0%=500Pが毎月の還元上限になります。今年の間は年間還元上限は6,000Pで今と変わらないことを意味します。
2023年以降(改悪スタート)
延長が発表されない限り、楽天キャッシュ決済積立(利用上限5万円)の還元率が0.5%になります。
5万円✖︎0.5%=250Pが毎月の還元上限になります。年間獲得上限は250P✖️12=3,000Pになります。
改悪前は6,000Pが獲得上限だったので、年間では3,000Pもらえるポイントが減ることを意味しています。
【還元ポイント数】インデックス投資家(積立金額5万円以上)
積立金額が5万円を超えてくると、楽天キャッシュ決済積立(上限5万円)と同時に楽天カード積立(上限5万円)の両方を設定するのが具体的に行うべきアクションです。
このためキャンペーン期間のある2022年中はポイント還元が実は増えます。2023年以降はもらえるポイントが年間最大1,800P減ることになります。
2022年8月から2022年12月(楽天キャッシュ決済積立キャンペーン)
2022年の獲得可能ポイント詳細を以下の図表にまとめてみました。楽天キャッシュ決済積立(1.0%)が8月買付分から利用可能になるのと、楽天カード積立の改悪(1.0%⇨0.2%)が9月買い付け分から適用されることを反映したものです。
2022年は結局6,900Pもらえる計算なので、昨年までの還元上限6,000Pより900P多い計算です。

2023年以降(改悪スタート)
楽天カード積立の毎月の還元上限は5万円✖️0.2%=100Pです。また、楽天キャッシュ決済積立の毎月の上限は5万円✖️0.5%=250Pです。
つまり、毎月の合計は350Pになります。年間では350P✖️12=4,200Pがもらえることになります。これまでの還元上限が6,000Pでしたので、年間では1,800Pもらえるポイントが減ることになりますね。
SBI証券のクレカ積立の年間還元上限は3,000Pなので、毎月10万円以上を楽天証券で積立している人は、引き続き楽天証券の方がSBI証券よりもポイントがもらえることも同時に意味しています。
【還元ポイント数】レバナス投資家(積立金額5万円以下)
楽天カード積立の改悪の対象になっていません。楽天キャッシュ決済積立(2022年中:1.0%、2023年移行:0.5%)に移行するメリットはないので、これまで通り楽天カード積立を継続するのが正解です。
これまで通り、最大で毎月5万円✖️1.0%=500Pもらえます。年間では500P✖️12=6,000Pです。
【還元ポイント数】レバナス投資家(積立金額5万円以上)
レバナスに毎月5万円以上を積立している人は、実は世間で『改悪』と認識されている制度変更後が行われた後の方が意外にももらえるポイントが多くなります。
なお、楽天証券がこのレバナス優遇を認めているのは、ポイント還元以上に手数料を払っているからです。このポイント目当てに、今までレバナス積立していない人が新規参入するのは本末転倒なので、そこは勘違いなきようにお願いします。
2022年8月から2022年12月(楽天キャッシュ決済積立キャンペーン)
2022年の獲得可能ポイント詳細を以下の図表にまとめてみました。レバナスは改悪の影響を受けないので、純粋に楽天キャッシュ決済積立開始の恩恵が追加されるだけなのです。結果もらえるポイントは6,000Pが8,500Pに増えます(棚ぼたですね)。

2023年以降(大改善が待っている)
楽天カード積立からは5万円✖️1.0%=500Pが引き続き毎月付与されます。また、楽天キャッシュ決済積立から5万円✖️0.5%=250Pもらえます。
つまり、毎月合計750Pもらえるようになります。楽天カード積立しかない現行制度では600Pが還元上限なので、150Pの増加です。
年間では750P✖️12=9,000Pの還元上限です。
留意点としては、インデックス投信(5万円)とレバナス投信(5万円)の計10万円などのように混ぜて積立する場合は、レバナス投信を楽天カード積立にまわすようにしてください。これを反対にしてしまうと、積立合計金額が同じなのにもらえるポイントが減ってしまうことになります。
おまけ(VS SBI証券)
【2023年以降の積立ポイント比較】

まとめてみると、楽天証券で積立している多くの人は、改悪後もSBI証券に移行するよりも、そのままの方がもらえるポイントは多いです。
これはある意味当然で、改悪影響を一番受けるパターンである『積立金額が毎月5万円以下の投資家』ですが、その人たちのポイントもSBI証券を下回ることはないのですから。
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