【こんな方向けに書きました】
・投資先候補の絞り方を知りたい方
・投資判断の力を養いたい方
【結論】
・Fund of the Yearが参考になる
・eMAXIS Slimシリーズの評価が高い

前編と中編を通じて投資信託の特徴と選び方のポイントは分かったよ。
だけど、候補対象はどうやって探せば良いの?

確かに判断ポイントが分かっても、探す場所を間違えたら駄目な投資信託しか見つからないね。

知識を実践に応用する時が来ました。投資信託の探し方及び投資信託の購入場所を解説します。
初めての投資信託の選び方(中編のおさらい)

投資信託を選ぶ前に、自身の経済状況や性格を踏まえてリスク許容度と心地良い分散レベルを把握することの大切さを学んだよ。

投資信託は資産額と手数料に注意して安全性が低くて儲からないぼったくり投資信託を避けることの重要性を学んだよ。

絶対に儲かる投資信託はありません。しかし、絶対に損する投資信託は数多いので『駄目なものを選ばない』という視点をまずは持ちましょう。
投信ブロガーが選ぶFund of the Year
日本人の投資意識の高まりと日本政府の是正努力が実り、まともな投資信託が誕生するようになってきました。
それでも、購入者がほぼ100%損をするような粗悪な金融商品が日本には溢れています。
銀行(又は証券会社)のホームページや窓口で投資信託を探していては、選び方を知っていても適格性を満たす投資信託には一生出会えないでしょう。
なぜなら、近年のゼロ金利政策で利鞘で儲からない金融機関は、儲けを手数料ビジネスで生むしかないので、顧客が損をする高い手数料の投資信託を売る強いインセンティブ(=購入者の不利益)を持っているのです。
我々の利益に適う投資信託を探すには、投資信託の知識で金融業界に引けをとらず、我々と同じ目線で選んでいる人たちの意見を参考にするのが良いと思います。
筆者は実際にそのように考え、以下の投資信託企画に出会いました。
『投信ブロガーが選ぶFund of the Year』はその名前の通り、自身も投資信託に投資しているブロガーが1票を投じて、その年の優良投資信託の順位を決定するものです。
順位が高いものが一番良いという訳ではありません。繰り返しですが、人によって最適な投資信託は違います。
しかし、上位5本程度から選ぶことでハズレを選ぶ可能性は限りなく低くなります。
中編で投資信託を選ぶポイントを身につけた読者の方なら必ず自分にあった投資信託を選べると思います。その上で、この投票企画は非常に参考になります。
順位 | 投資信託名称 |
1 | eMAXIS Slim 全世界株式<オール・カントリー> |
2 | eMAXIS Slim 米国株式<S&P500> |
3 | eMAXIS Slim 先進国株式インデックス |
4 | <購入・換金手数料無し>ニッセイ外国株式インデックスファンド |
5 | eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) |
この5本は低コストで保有出来る投資家目線の良い商品だと筆者も思います。
金融庁が指定している『つみたてNISA対象商品』にも入っています。
(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/target/index.html)
『つみたてNISA対象商品』は日本政府が長期投資に向く商品だけを選抜したリストです。
初心者がぼったくり商品に騙されないようにリスト化されたものです。。
このランキング上位を参考に絞り込み、自分の力で考えると間違えないと思います。
Fund of the Yearのランキングを全て載せてないのは、この『つみたてNISA対象商品』に入っていない商品もあるからです。
ランキング上位を参考に絞りこみ、『つみたてNISA対象商品』のリストでダブルチェックをするのが筆者流です。そして、最後は自分の判断。
2019年のトップを独占したeMAXIS Slim
選ばれた結果よりも選ばれた理由の方がずっと重要です。理由を理解することで今後にも応用が効きます。
今回は私はも実際に投資していたeMAXIS Slimが上位を独占していたので、なぜeMAXIS Slimを選ぶ人が多いのか『なぜ』を考えていこうと思います。
下表はeMAXIS Slimシリーズの資産額と信託報酬(運用手数料)を一覧にしたものです。
この表を見ながら、中編で説明したポイントを基準に一緒にeMAXIS Slimを評価していきましょう(自分でも考えながら読み進めてください)。

資産額と手数料の両方で私が考える適格性基準を満たしているのが、緑色でハイライトした投資信託になります。
ちなみにeMAXISシリーズ(Slimがない)という似ている商品シリーズがありますので間違えないようにしてください。
eMAXIS Slimの適格性<資産額>
投資信託の選び方(中編)で紹介した通り100億円というのが一つ目安になります。資産額が小さいと投資信託の運用が停止する可能性があります。
そしてeMAXIS Slimはこの100億円を超える投資信託が7本もあります。因みに投信ブロガーが選ぶFund of the Year 2019の上位5本は全て100億円の基準をクリアしています。
また、資産額を見ていると概ね投資家の評価も分かります。資産額が大きいほど一定の評価を受けているということです。
eMAXIS Slimの適格性<手数料>
eMaxis Slimシリーズは共通項として購入手数料と換金手数料が無料です(これも良い投資信託の特徴でしたね)。従い、eMaxis Slimシリーズで発生する手数料は信託報酬のみです。
全体の手数料が0.2%程度に収まることが目安であると中編でお伝えしました。eMAXIS Slimシリーズは新興国株式インデックスと先進国リートインデックスを除き、全て0.2%以内に収まっています。
新興国株式インデックスも資産額は申し分ないし、0.2%はやや超えていますが、以前ポートフォリオの一部に筆者は組み込んでいました。
この低コストが多くの投資家に支持されている1番の理由です。なぜなら数%の手数料の差が長期間になると大きな差を生むことを優秀な投資家なら理解しているからです。
そして、eMAXIS Slimシリーズの人気を不動にしているのが、『コスト業界最安宣言』です。複数の投資会社が同じ中身の投資信託を販売することがよくあります。
例えば、S&P500に連動するインデックスファンドはeMAXIS Slim以外にも7社が販売しています。中身が同じでリターンが変わらないなら手数料が安いほうが投資家には良いに決まっています。
『コスト業界最安宣言』は自分よりも安い投資信託が出てきたら、それと同じ水準になるように自分も安くするという投資家との約束です。
なので投資家はeMAXIS Slimよりも安い投資信託が出てきても、eMAXIS Slimが同じ水準まで手数料を引き下げてくれることが分かっているので安心して持っていられるのです。
eMAXIS Slimの適格性<簡便性>
中編で複雑な投資信託に良いものが少ないことを学びました。言い換えると、シンプルな投資信託(名称で投資地域・資産クラスが明快)を選ぶべきです。
シンプルな投資信託は類似の投資信託と比較することで手数料の割高・割安がすぐに判明してしまいます。
この理由から、簡便性が優良投資信託に共通の特徴となっているのです。
その点eMAXIS Slimシリーズは名称からも内容がシンプル明快で申し分ないです。
投資信託を購入する場所
投資信託を選ぶ力が身につけば、後は実際に購入するだけです。そして、購入場所の考え方は欲しい投資信託が購入出来る場所ということになります。
良い投資信託の基準である『つみたてNISA対象商品』の販売種類が豊富な購入先を選ぶというのが明快且つ合理的な発想です。
SBI証券 | 楽天証券 | 三菱UFJ | 三井住友 | みずほ |
160本 | 156本 | 12本 | 3本 | 3本 |
圧倒的にSBI証券と楽天証券の取り扱い本数が多いのです。NISA口座は1箇所でしか開けませんし、投資効果を最大限に発揮する機能が充実しているSBI証券または楽天証券で投資を始めた方が良いのは明らかです。
『つみたてNISA対象商品』は手数料が安いので、金融機関からすると儲けが少なく、あまりやる気が出ない商品です。しかし、購入者からすると最良の投資先ということになります。
これらの投資家フレンドリーの商品充実度も購入場所選びの参考になります。
因みにSBI証券も楽天証券もeMAXIS Slimの取り扱いがあります。口座開設・維持にかかる費用はゼロ円なので迷ったら両方とも開設しておけば良いと思います。
まとめ

投資ブロガーが選ぶFund of the Yearを参考にして、きちんと『つみたてNISA対象商品』に入っているかを確認すれば一気に選択肢が絞れそうだね!

実際の投資信託を例に判断ポイントを確認できたから、自分で選んでみるイメージがついたよ。
最適な投資信託は自分で選ぶという心構えもついた!

私の考え方はあくまで参考の一つとして、自分に最適な投資信託を選び抜いてください。
少しでもお役に立てていたら嬉しいです。
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